2014年12月17日水曜日

シャンパーニュ特集

 年末恒例のシャンパーニュ特集でした。実際はこれらの倍量があったのでフルートグラスに十分の泡を楽しみました。 参加者のうちの10名が実際にグラスにシャンパーニュをサービスする実習も行いました。初めてのサービスの方もいて、とても良い経験になったようです。特に泡の扱いについて注意をして取り扱いました。

学習については、セパーニュの違いに注目して、シャルドネ、ピノノアール、ピノムニエなどの比率の違いが、どのような味わいの違いになるかを確認し、メゾンごとののNVの特徴を覚える絶好の機会となりました。




2014年11月23日日曜日

ボルドー特集

ボルドーの白、右岸、左岸と全体を味わう絶好の機会でした。

2種類味わったボルドー白はソービニヨンブランにセミヨンがブレンドされていることで、新鮮なアプリコットなどの爽やかなフルーツ感がソービニヨンブランらしさに加わり、2種類が似たワインスタイルをもっていることを確認しました。

赤はまず右岸の2006シャトー・ピュイゲローはメルローやカベルネフランの明るく華やかな印象で滑らかなバランスのよいミディアムボディ。2010フルール・ド・ジャン・ゲイ・リゼルブは独特の納屋臭で好き嫌いが分かれました。

左岸に移って、2011シャトー・ド・ペズはまだ若いのでタンニンが強く感じられたがベリー、フルーツ、スパイスも豊富でもう少し時間をおいて堪能したい。2008 カントナックブラウンはペズと比べると「飲み頃」が大切と実感された。丁度良い熟成感、全体がまとまっていた。 

2007 ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドは熟成の楽しみと、その他のワインとのグレードの違いをしっかりと感じさせられるワインでした。ベリーやフルーツが湿った腐葉土、タバコ、古木のような感じがまったりと交わり、しっかりした酸と滑らかになったタンニンが支えるエレガントなワイン。なによりも印象的だったのが心地よく品のあるアフターの長さでした。

比較にしたデイリーワインの2011 バロン・ド・ロートシルト プライベートリザーブとではあまりに明快な違いでした。リリー会では家庭の食卓ワインも大事なテーマとしているので、ワインを飲むシチュエーションに応じてワインを選択できるようになるのも目的の一つですから、色々なボルドーを比較することは役立つ経験ではなかったでしょうか。

2014年11月1日土曜日

ブルゴーニュ特集

秋も深まって赤ワインがおいしく感じられる季節で、10月はブルゴーニュでした。

スタートはポール・ショレのクレマン・ド・ブルゴーニュ。シャルドネだけのブラン・ド・ブランは白い花の香りや金柑の味わいをもつフレッシュな泡。
続いて、2010ヴァンサン・ジラルダン ブルゴーニュブラン、2010ジョセフ・フェブレ マコンヴィラージュの爽やかさとコクのある白ワインを飲み比べました。

赤にうつって、2010フェブレ コート・ド・ボーヌ ヴィラージュは軽めの赤でチェリーの愛らしい味わい、2005 モアラー・グリヴォ ヴォーヌロマネ プリミエクリュ オーマルコンソールは深いルビー色でブルーベリー、カシスなどの香りに熟成を感じさせる心地よい腐葉土とソテーしたキノコのような湿った味わいにスパイス感が伴ってふくらみのある果実に酸と熟成感が加わり、細かいタンニンがなめらかになってバランスよい飲み頃。

2009 ドメーヌ・ロベール・シェヴィヨンのニュイサンジョルジュ プレミエクリュ レ・シェニョはしっかりとした果実の香りと熟した赤いベリーや野いちごなどの味わいが力強く、酸とミネラル感を伴ってサンジョルジュらしい皆に愛されるキャラクター満開。 2002 ルー・デュモン レアセレクション ヴォルネイはその前の2本とくらべると、レンガ色のニュアンスを示す淡めの色で熟成が進んでいることはすぐわかる。香りは干しアンズや紅茶のニュアンス、味わいは色が示すように軽快でタンニンより酸が主体のアフターでやや峠を越した感がある。

ブルゴーニュのピノノアールの生産場所、生産者、ヴィンテジなどの違いを比較しました。



2014年9月17日水曜日

ローヌ

ドメーヌ・ロレンス クレマン・ド・リムーはまだ暑さが残る夕べには清涼でした。シャンパーニュ方式で作られており通常のシャルドネやピノノアールに加えてシュナンブランやモーザックが含まれているので若いのに蜂蜜のような味わいやら、花の香りが特徴的でした。バンドール・ロゼはオニオンスキンの色合いで心地よい苦みを伴う辛口で魚のアペタイザーにぴったりでした。

ギガルの2009 クローズ・エルミタージュは軽やかな飲み口で口ならし。次に2009 ポールジャブレ ジゴンダスはしっかりした黒ベリー系の香りに厚みのある味わいで人気がありました。2011 クロ・デュ・カイユ・コート・デュ・ローヌ ブーケ・デ・ガリーグも濃い口の黒ベリーや熟したプルーンなどの香りと味わいに、しっかりした酸や控えめながらまろやかなタンニンで全体的なバランスが良い。 

2005 シャトー・ボーカステル シャトーヌフパプは13種にのぼる地元の品種が混ぜられているのが納得される複雑さと熟成を経た統一感で、圧倒する完成度でした。甘草のような甘いハーブやら、乾燥ポルチーニが思わせる野性的な濃縮感のある香りや土のニュアンス、よく熟したプルーンやベリー系の味わい、なめらかなタンニンなど満喫できるワインでした。

2014年8月28日木曜日

2014年7月 ドイツ、中欧 など

30度を軽く超えてしまうような東京では、夏のワインは白がおいしい。2011 クロスターエーバーバッハのラインガウ ゼクトはリースリングの発泡酒ですが辛口キリリでスタートにぴったり。2011 ピースポーター ゴルドトロッフェンはアルコール度も9度でモーゼルらしい中甘口で胃にやさしい。次にハンガリーの2011 トカイフルミントは梨のような香りに心地よい苦みが交じって口をリセットしてくれました。

次は2011 クノール グリューナーフェルトリーナー クロイトレスは骨格がしっかりしていてフルーツ感、酸味がしっかりした深さと厚みを感じるとてもおいしいオーストリア白。

赤は2010 ヤルデン カベルネソービニヨン。イスラエルの北部ゴラン高原のワインですが、近代的なニューワールド的なワイン。ここから普段飲むことが少ないグルジアの2011 キンズマラウリ タマダ。野性的な香りと味わいで個性的。2010 ポステュップはクロアチアのプラヴィッツマリを使用したワインで、カリフォルニアのジンファンデルのルーツのようなワインですが、こちらも野性的な日常ワインの雰囲気。ワインとして確立している優良ジンファンデルに先を越された感じは拭えない。

最後は2006 サンタサラ プリヴァットというブルガリアのワイン。これは現地で買ってきて飛行機で運び我家のセラーで保存していたので、状態が非常によくワイン発生地でもあるトラキアヴァレーのワインに近代的なワインメイキングが応用されて飲み頃の熟成も加わり、ワインのルーツ、変遷、進化が感じられました。

2014年6月22日日曜日

ロワール特集

ロワールの河口から河上までをたどる楽しい企画でした。梅雨に入って体調を崩しがちな季節には軽快なワインがぴったりでした。

クレマン・ド・ロワールで心地よい泡がまず夕刻の始まりをつげ、太平洋に近い2012 ミュスカデ・エ・セーブル シュールリーはオーデコロンのような淡い花の芳香を伴い、アフターに少しの苦みをもつフレッシュなワイン。2012 ヴーヴレ・セック キュヴェ・ド・シレックスはセミヨン種のほのかな甘い印象に豊富な酸とシレックス土壌のミネラル感が混じってドライなワイン。2012 サンセール ブラン (ドメーヌ・トマ)は爽やかでキレのよい酸味が次の2012 ピュイ・フュメ(ドメーヌ・エリック・ルイ)のやや丸みのある酸と固い梨などの果実感を伴ったミネラル感の味わいと対比して興味ぶかい。

2002 シノン クロ・ディ・ソレは熟成されたカベルネフランで明らかに熟成の入ったオレンジの色合いが見える。やや樽香の味わいがドライベリーの味わいより強くなっている印象。 2012 ル・ヴォージョミエ サン・ニコラ・ド・ブルグイユ(ドメーヌ・コテルレ)は濃いルビー色でサワーチェリーやブラックベリーの香りがそのまま味わいに移り、嫌みのない樽熟のボリューム感をともなって非常にの見応えがある。 2008 ソーミュール・シャンピニー ル・クロ(クロ・ルジャール)はブルグイユを超えるベリーやドライプルーンの香りが味わいに続き、グリーンペパーのようなスパイスも加わり、タンニンの心地よさとアフターの長させ秀逸でした。

赤ワインについては、すべてがカベルネフラン100%でカベルネソービニヨンに比べて全体的に明るい色合い、華やかな花の香り、レッドベリー、鉛筆の芯や野菜の茎のような味わい、やや軽めのタンニンなどこれまでに学んできたカベルネソービニヨンとの比較にとてもよい学習になりました。

2014年6月12日木曜日

スペイン特集

フレシネ レゼルバ・レアル キュヴェを最高級をカバの見本として味わいました。奥行きと厚さ、アフターの長さで満足のゆく泡でした。ただ、カバとしてはお値段がシャンパン並みなのが好みで分かれるところでした。

アルバリーニョはさわやかなキレと花のような香りで冷たく冷やしてこの季節にはおいしく感じました。

スペイン固有品種のメンシア種をペタロス ホセ・パラシオスは新進製造者に名前を恥じないとてもおいしいモダンな作り。メルローを思わせる妖艶なワインになっていました。マルケス・デ・リスカルはドライチェリーや土のニュアンスに伝統的な樽香がまざったリオハの故郷のような味わい。ペスケラティントは明るい色合いのとおりの、ミディアムボディのチャーミングなフルーツ感が魅力的。 

1997 ティラントはプリオラートのロラントラのものですが、いわゆる現代スーパースパニッシュに共通する、グルナッシュやカリニャンにカベルネソービニヨンとメルローを混醸したもので、枯れたバラ、チェリー、カシスリキュール、ドライハーブやシナモンなどのスパイスに土やミネラル感が混じりアフターも長く、地方色と現代色がまざった深く飲みごたえのある充実感を感じるワインでした。

最後はエミリオ・ルスタウのアモンティヤード・オロロッソ。やや厚みのあるアモンティヤードはドライなシェリーで口の中をリセットしてくれるおいしさでした。

2014年5月3日土曜日

ナパ特集

3月下旬よりナパに行ってきましたので新しい資料加えてナパワインを楽しみました。しみん講座修了生の多くの方がリリー会に参加していただき、とても活気ある教室となりました。グリーンアンドレッド
はナパヴァレーの東側の急斜面にある畑で洗練されたジンファンデルの作り手でザップでも人気常連です。車内で頭が天井にぶつかるほどのごつごつした急斜面を登って畑につきました。教室では畑の頂にあるティップトップのワインが供され、ざくろや赤系のベリーの香りとしっかりした酸や軽やかなタンニンで日本の料理に応用性が広い感じです。アローウッドとヒルファミリーのシャルドネはカリフォルニアらしいオレンジの花やメロン、バニラなどがフレンチオーク樽熟成の厚みをもったミディアムボディで非常に人気がありました。

スノーデンリザーブは1998で15年の熟成の後で色合いは熟成がわずかに入った変化がみられましたが香りも味わいもまだまだ可能性を感じるワインでした。
スノーデン家のブドウはカリフォルニアを世界的に有名にしたウニアルスキーの作ったスタッグスリープのカベルネに30%のブドウを提供してきた古くからの栽培家でブドウの品質は折り紙つきでした。カシス、ブラックベリー、ドライハーブ、ココアなどカベルネらしさがやさしく現れていました。ナパでは30年前のスタッグスリープ時代やシルバーオーク提供時代のワインもいただき実力の歴史を感じました。

2014年2月27日木曜日

イタリア特集

まず、写真を撮るのを忘れて失礼します。
イタリアは地方毎に何度か行ってきたので、今月は全体を比較してみました。

まずは、2011 バガデビ・ディ・ロマーニャは微発泡ワイン。軽やかな泡は爽やかさにあふれスターターとしてぴったり。2012 ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミアーノはトスカーナを代表する白ワインで、淡いカリンのような香りのミディアムボディでアフターの心地よい苦みをもつミディアムボディの白ワインで、イタリアらしい、ボディとすっきりとした酸がとてもチャーミング。トスカーナといえば、当然キャンティクラシコで2010ファンテルトーリ。カベルネソービニヨンに似たしっかりしたボディにシラーの暖かさ、ピノのやさしい粘着性のようなものにイタリアらしいしっかりした酸にタンニンを伴うおいしいワインでした。

アドリア海に面した2008 マリナ ツヴェティッチ モンテプルチアーノ ダブルッツオは南の太陽が感じられるまろやかな果実味と灌木のような香りと味わいで地元品種ならの骨太感が伴う。2007カナヤ セレッツイオーネ ゴールドロッソ ヴェロネーゼは陰干しパッシートによる干しぶどうのような甘みや乾燥果皮の渋みが特徴で好みは分かれました。

2003 ゾッコラーロ バローロはまさに飲み頃でネッビオロ特有のやや色味が薄いなかでオレンジ色のエッジに腐葉土や枯葉のニュアンスを伴ったベリーやチェリー、たばこの葉のような香りが混じわり、口にふくむと粘着性の感じられる全体をまとめるバランすのよい味わいのしなやかさに、細やかに溶けこんだタンニンと途切れない酸が長く心地よいアフターとなりいつまでも余韻が楽しめるワインで良いイタリアワインの熟成の美しさを満喫しました。 

(会社を半休にしてまで広範囲におつまみをそろえてくださった)イタリアンおつまみもお皿にあふれるばかりで、比較的簡単においしいものが手に入るイタリア料理にイタリアンワインは食事と共に更に価値を増すワインの醍醐味を堪能できました。

2014年1月12日日曜日

シャンパン特集

年を締める恒例のシャンパーニュ特集でした。毎年のことなので、それまでに味わったことのないメゾンを中心に行います。

今年はランスで仕入れてきた2000ポル・ロジャー キュヴェデリゼルブと1999ローランペリエ リゼルブがNVに比べて、特にポルロジャーにはカリンの香りやアカシア蜂蜜の味わいも加わり良いシャンパーニュの熟成が感じられました。一方、ローランペリエはフレッシュさと酸が持続され個性がしかりと表現されていました。私の個人的な好みではポル・ロジャーの方が良いシャンパーニュらしい変化が絶妙でした。

NVではデジレ・デュルダン、デューッツ、オーストリアのヴァイナー・ゲミシュター・サッツなどが加わりました。