2012年12月24日月曜日

泡だらけ

12月はシャンパン特集でした。これまでも、ワイン教室の最初は泡で始まっていますが、要望の多いシャンパンだけの会となりました。

今回はNVだけで、それぞれのシャンパンハウスのスタイルを学び、自分の好みを知るという目的でした。

バランスの良さで料理を選ばないと思えるのがモエ・ヘネシー、アペタイザーと共にはパイパーエドシックやランソン、それだけでエレガントなのはル・メニル ブランドブラン、シャンパンらしい力強さとはちみつような味わい、ミネラル感で存在感を強く出しているのがゴッセ、酸味と後味の心地よい苦みでフキのとうや、タラノメなどのてんぷらにあいそうなのがビルカールサーモンでした。

ハウススタイルによって、それぞれに好みが分かれたところがシャンパンのだいご味かもしれません。

11月 ブルゴーニュ

秋はブルゴーニュがほぼ定番になっています。クレマン・ド・ブルゴーニュは軽快な泡でスタート。2010 シャブリ グランクリュ ヴォーデジールはワインの厚さと、シャブリらしいミネラル感、そして心地よい樽がシャブリらしさを表現し一番の人気でした。カーブドトロワグロの2007ジュベリシャンベルタン ヴァヴォリット ヴィーニュヴィーユは筋肉質の赤ベリー系とタバコ、2008 シャンポール・ミュジニー レ・グリュシャンシェールは太陽の陽ざしが温かみのあるワイン。2007 オスピス・ド・ボーヌ キュヴェ・ルソー・デランドはやや迫力に欠ける薄い感じ。そして、11月ということで2007ムーラン・ナ・ヴァンをクリュ・ボジョレとして追加した。ガメイの明るさに多少の熟成が加わりヌーボーとは違った味わいを楽しみました。

2012年11月4日日曜日

カリフォルニア その2

9月に引き続きカリフォルニアです。面白かったところでは、2004パインリッジ シャルドネは落ち着いたゴールド色で果実味が落ち着き、ナッツのような香りを酸がしっかりと支え、非常に美しい熟成を遂げていた。

同じ2004のダッチャークロッシングカベルネソービニヨンも落ち着きクローブや枯れた草、シナモンなどが交じりプライムリブのようなジューシーな牛肉が全く合いそう。

2007グロース カベルネソービニヨンは良年のナパヴァレーのエレガンスが感じられた。同じく2007のリッジゲイザーヴィルは古典的ジンブレンドで赤や黒のベリー系の香りや軽いスパイスが飲んでおいしい。

翌週には古いものでは
1998 プライドマウンテン シャルドネ、これは私がナパ本を書くときにマヤカマス山地を登ってたどり着いたプライドで買ったもの。畑は小さい斜面のポケットのような場所で、鳥保護のネットがかけられていて、その気温、高度、地形から間違いないと確信して大事にセラーで保存していたもので空けるを楽しみにしていたものだ。期待をうらぎらない落ち着きの中に凝縮感を失わず果実が一体となり、甘みははちみつのニュアンスを伴いを酸は未だ生き生きと上質のブルゴーニュの熟成にも決して劣らない。

1999ケンドールジャクソンのリザーブジンファンデルもワインメーカーから贈られたもので、10年以上も経ておいしく熟成していた。前回とともにジンの熟成を証明してくれた。

2008ナパヌックはまだ若いが果実の複雑さとミネラル感、ハーブ、スパイスなど、これまた熟成が期待できる楽しみを先飲みした。

2012年9月27日木曜日

カリフォルニア その1

カリフォルニアの前半は2007アーガイル ゴールドエディション、2010リュサック シャルドネ、2010カレラ セントラルコースト、2007マリマートーレス ピノノアール ラ・マシア、2006 オーボンクリマ ノックスアレキサンダー、2001ルネッサンス カベルネソービニヨン リザーブ、2006 マウント・イーデン カベルネソービニヨン、2003 ルビコン カスクを選びました。
 
マリマートーレスのピノノアールとマウント・イーデン、そして特筆は2001 ルネッサンス カベルネソービニヨン。11年の熟成でタンニンと果実味が融合し、酸味を伴いワインとしてとても美味。リリース後においしいというのがカリフォルニアの売りであったとしても、飲みごろまで発売を伸ばして、おいしく味わえるのはワイナリーの良心を感じる。普通はライブラリーワインとして価値を加えて売るものがほとんどの中で希有。カスクもサンフランシスコのルビコンレストラン、ワイナリー、また東京で数年前に飲んだ時には、まだ樽香の印象が強かったが、我が家のセラーで静かに9年を経た現在は全てが溶け合って、カリフォルニアを母にボルドーを目指した本来の味わいが良い方向にでていた印象深い飲みごたえでした。

2012年7月6日金曜日

北イタリア

カ・デル・ボスコのフランチャコルタはまるでクリスタルのような透明の容器に淡い黄色の発泡酒でオレンジの花やアプリコットの香りにミネラル感とアフターのわずかな苦みが伴う初夏の陽気にぴったり。ピエロパンのソアーベクラシコはわずかな海の塩味を感じる。アサリなどの酒蒸しに合わせたいと思った。スキオペッティーノというフリウリ・ヴェネチアのワインは土着の品種を使っためずらしいものであったがヴィンテジが2004ということで、熟成が効いていてココア、ナツメグなどのベーキングスパイスの香りが心地よく、これらのスパイスを使った料理のみならずアップルパイにも合いそう。

本日のメインはカ・ヴィオラの2008バルベラ・ダルバ ブリケットとプリッコ・フィアスコの2007バローロ。同じピエモンテでも品種が違うのでそれぞれの個性が際立つ。バルベラは陽気で明るい赤いベリー系の香りとミネラル感がいっぱい。アゼリアは近代バローロのスタイリッシュな香りとアフターまでの変化する味わいを満喫できる。イタリアワインはいつも料理を想像させて楽しい。http://ameblo.jp/intothevoid/entry-11271827529.html

2012年6月10日日曜日

5月 プロヴァンス特集

アップが遅くなりましたが、爽やかな5月は南仏プロヴァンス特集でした。
ボルドーのスパークリング、NVプルエット・プレステージ ブラン・ド・ブランは泡が細かくきれいな仕上がりで、リンゴの香りを伴うシャルドネのエレガントさが際立ち、それからのプロヴァンスの導入にふさわしい。

2010ドメーヌ・タンピエのバンドールのロゼはザクロやかんきつ類の花の香り、潮風を感じると心地よい酸や苦みでとても美味でみなさんにも大好評でした。どんなアペリティフにも合うような気がしました。同じくドメーヌ・タンピエの2008バンドールルージュはムールヴェードルはブルーベリーやプルーンの温かみが感じられる滑らかさと細かいタンニンで納得。

2003 ドメーヌ・オーヴェットのレ・ボー・ド・プロヴァンスはカベルネの慣れた香りが最初に感じられるが、シラーのスパイスやグルナッシュの甘さが混じる。どちらかというとニューワールドワインのようなブレンド感がある。2003 ドメーヌ・ド・ラ・モナディエールのヴェラケスはまさに飲みごろで、ワインとしてのバランスが非常に良く、溶け合ったフルーツ感と滑らかなタンニンが想像以上の良さでした。2010ドメーヌ・サンタ・デュックは骨格のしっかりしたワインで甘草、ブラックベリーなどの香りに樽感を伴うパワフルなワイン。どれも南仏の個性をしっかりと出したワインでした。

2012年4月22日日曜日

お花見ワイン

 4月は恒例のお花見ワイン特集です。明るい雰囲気のために、スパークリングはカリフォルニアと南アフリカの瓶内二次発酵泡。シャンドンのブリュットナチュールは骨格がしっかりとしていて飲みごたえがある。Krone2008はブランドブランらしい華やかさがスタートにぴったり。ルフレーヴのマコンヴェルゼはアプリコットや花の香り、ミネラル感などて非常においしく好評でした。
マードックジェームスのピノグリは果実味がしっかりと凝縮感あるおいしいワイン。メオカミュゼやブルゴーニュとヴォーヌ・ロマネ。ピノノアールをしっかりとワインにした感じでタンニンの美しさはさすがでした。2003ウルシュリーヌのアロースコルトン レ・ヴァロジェールは飲みごろで疲れない美味しさでした。

2012年2月23日木曜日

ボルドー左岸

ボルドー左岸、サンテステフから比較を始めました。また、シャトーワインとセコンドラベルの違いも試しました。2級モンローズとそのセカンドであるダーム・ド・モンローズは同じようなニュアンスをもちつつも品質的には明らかに完全に別のワインでした。なかなか同時に裏表を比べる機会がないので良い経験でした。セコンドワインに対する幻想には冷静な目を持つことができるようになったようです。オルム・ド・ペズはブルジュアクラスですが、ドライフルーツやハーブの香りとタンニンがしっかりしていて、開けてからしばらくの心地よさは仲間との食事に良く合います。ただ、時間がたつと、やはりモンローズのすみれや黒いベリー系の香りにクローブなどのスパイスか混じった複雑な味わいの変化、そして細かいタンニンの余韻の長さやにはかなりの間をあけられてしまいます。

シャトーラグランジュ(3級)はサンジュリアンらしくチャーミングでベリーや花のかおりを持つミディアムボディが良くまとまっていて美味しさがアフターに続き皆さんに好評でした。

赤ワインばかりのラインナップでしたが、一度にボルドーの左岸のみを飲み比べるのはそれぞれの土地の個性、グレードの違いなどを感じることができ大好評で、次回もひきつづきポイヤック、サンジュリアン、マルゴーの比較をすることとなりました。













2012年1月24日火曜日

2012 新年会

りりー会ではいつもテーマを決めて学習しているのですが、新年会は懇親会として、年に一度の「ワイン飲み会」としました。何年も同じ場所で飲みあいながらも、意外と友人の趣味やどんな仕事や暮らしをしているかを知らずにいることが多いもので、ワインが人とのつながりを更に楽しくする媒体であるかぎり、仲間を知ることはとても大事です。

シャンパンの大好きな西村さんにはヴーヴクリコ、ボルドーが大好きな高田さんには南アフリカでロッチルドが作っているルパート&ロッチルド、私自身が訪問してニュージーランドのマーチンボロの風の冷たい急傾斜の畑の50年に近い木から作られているシラー、ジャンシスロビンソンが高評価するブルガリアのリダーク、ムエックスの右岸メルローなど、まさに世界あちこちの個性的なワインを飲みながら親交を深めました。小堀ご主人お手製の料理や、私がリクエストして藤倉さんにお願いしたケンタッキーチキンなど食べ物も豊富で楽しい一年を予感させる会となり笑顔があふれました。

2012年1月16日月曜日

ボルドー特集


 12月はボルドー特集でした。デブルビューのボルドー白レイノンから、2008ブラネール・デクリュ、2008ボイドカントナック、2005ローザン・デスパーニュ、2005アンティアンなどを比べました。写真を撮るのを忘れましたのでひさしぶりにクラス写真とします。

 2008のヴィンテジについては、デカンタ誌の4星(クリュクラスで5星はなかった)を選びました。まだまだ若いので堪能するには早いものの、ブラネールはチャーミングな姿を現し、ボイドカントナックは男性的な力強さを発揮していました。デイリーワインとして選んだアンティアンはヴィンテジの良さから、飲みやすさで好評でした。しかし、時間がたってクラスの終わりごろになると、明らかに実力の差が表れて、ボイドがますます良くなってくるのに比べて、力落ちしましたが、それぞれに飲むシチュエーションを考えれば、さっと大人数で飲んでしまうものと、時間とともに変化を楽しむものとの違いが明確になってよいサンプルになりました。